

2021年3月15日過去10年で最大規模の黄砂発生
2021年3月15日に、過去10年で最大規模の黄砂が中国で発生したとの報道がありました。
中国の北京などでは、黄砂による影響で視界の低下が著しく、景色が黄色く霞んでいる様子が様々なメディアで取り上げられました。
そして、3月16日から17日にかけて日本にも到達してきました。
その影響なのか、須崎動物病院ではその辺りから診療依頼がとても増えました。
因果関係は明確ではないが注意したい
もちろん動物の体調不良と、高さが発生したことの因果関係は明確ではありません。
しかし、時期的に影響はゼロではないと感じております。
3月中旬以降の気になる変化
まず気になる変化として、
●外に出ると咳・くしゃみ鼻水が止まらない
●今まで出ていた症状がさらに悪化した
●今まで落ち着いていた症状が再発した
●今までなかった症状が突然出てきた
●飼い主も目がかゆい、鼻がムズムズする
●飼い主の体調が悪くなるのと犬猫の体調が連動している気がする
などの報告がありました。
また、症状ではありませんが、
●車の汚れがひどい
●洗濯物を外に干していたら変な匂いがした
●山の梁川が見えない
などの感想もありました。
実際に次の様な研究報告があります。
黄砂と健康状態の関係
●台湾や韓国では、黄砂が多い時に心臓や肺の病気などで入院患者や死者が増加する
●日本でも鳥取大学などが、行性喘息患者の症状を悪化させる
また、
●花粉症の方は黄砂の影響が重なると、症状がひどくなることがある
という意見もあります。
さらに、黄砂はカビや細菌を運ぶ「微生物の方舟」にもなっている可能性が指摘されています。
黄砂はカビや細菌を運ぶ微生物の方舟
●黄砂の時は、大気中の微生物の種類や数が増える
●黄砂発生時期によって、大気中の微生物の数が異なる
●黄砂の時はアレルギー症状を増をさせる微生物が大気中に増える
●黄砂の時は大気中に化学物質濃度が増える
といった研究報告があります。
またPM2.5のダブルパンチで、さらに症状がひどくなる人がいます。
以上のことから、明確な因果関係の証明はできませんが、犬猫のこの時期の不調について黄砂の影響はゼロではないと思われます。
ですから、黄砂がひどい時は健康に影響する「可能性がある」という認識を持っていたほうがよろしいと思います。
黄砂が酷い時の対処方
ですから、黄砂がひどい時は
●散歩に行かない
●窓を開けての換気もしない
●洗濯物を外に干さない
という選択肢も考えられます。
黄砂&PM2.5をアプリでチェックする習慣を!
そこで、
===
山の梁川が見えるかどうか?
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を判断基準のひとつにするとことをお勧めします。
また、スマホのアプリで黄砂とPM2.5の状態をチェックすることを習慣化したいところです。
複数のアプリでチェックする習慣を!
この時注意点としては、ひとつのアプリに頼ることなく複数のアプリをチェックすることをお勧めします。
理由は、地域によって、アプリによって結果が違う事があるからです。
それは使っているとわかってくることだと思いますので、各自でアプリの結果と、ご自身の感覚を照らし合わせて確認してみてください。
ここではどのアプリが良いという事は申し上げませんので、ご自身で複数使ってみて、ご自身に会うアプリを日常の参考にしていただきたいと思います。
避けられることは避ける!
健康生活の基本でございます。
● 【参考記事】中国で過去10年で最大規模の黄砂。 明日にかけ日本にも飛来する可能性も?
●ちまたの情報にはない視点・解決策に触れたい方にオススメの情報源