
よく、「犬と猫の避妊手術・去勢手術、すべきか?自然のままか?」という議論がございますが、「どちらが犬・猫にとって良いか?」で考えるのか、「飼い主さんの都合で考えるのか?」で、答えが変わってきます。
例えば、よくある「卵巣と子宮を取っておけば、子宮蓄膿症にならずに済みます。」というアドバイスをあなたはどう思いますか?
リスクを想定して、適切な対応を促す、親切なアドバイスだなと思われるでしょうか?
だとしたら、次のアドバイスはいかがでしょうか?
「ひどい偏頭痛とは、今日でおさらば!頭をとれば、頭痛の問題はズバッと解決♪」
「いくら何でも、それは極端でしょ?」って思われますか?
もちろん、片方は取り除いても生きていける、片方は取り除いたら死ぬという違いはありますが、本質的には同じことを言っているのです。
症状が出る可能性のある臓器を、何でもないうちに取り除いておく…。
精巣や卵巣・子宮は、取り除いても生きてはいけますが、子孫を残す意外にも、ホルモンという生体内の特定の期間に作用し、働きを調節するための生理活性物質を分泌しています。これらは微量で作用することが特徴ですが、このホルモンの産生分泌がなくなるということは、それなりの影響があるということです。
人間でも「更年期障害」という言葉がある様に、ホルモンの分泌がなくなることは、実は無視できない影響が身体に及びます。
それと、なってから対処すればいいことを天秤にかけて、どちらが重要か…?
と考え、行動することが大事です。
もし、病気予防が優先なら、その辺を歩いている人に「もう子供産む予定が無いなら、将来病気になるといけないから、あなたの子宮と卵巣取っておいた方がいいですよ! その考えはなかったわぁ〜っ!って思うでしょ? 僕、親切でしょ?」って言いに行ったらどうなるでしょうか?
涙を流して感謝されるでしょうか?
「そういうことなんです!」
本当は、そういったことを、総合的に考えて結論を出すべきなのです。
僕は、不妊手術をすべきともするべきではないとも申し上げるつもりはありません。
あなたが、そのメリットとデメリットをよく考え、なってから行動しても良いこと、なってから行動しては遅いことを、総合的に解釈・判断して、行動に移していただきたいと思います。
不妊手術をすることが、ペットのストレスを軽減させる…
ストレスをゼロにする必要があるのかどうかも、改めて考え直すべきだと思います。
ところで、ネット上で調べれば、たくさん情報は出てくるのですが、
「須崎の意見を聞きたい…」というリクエストをよくいただきます。
ということで、2011年にご好評だったセミナー
「ペットの不妊手術について」
2013年に販売終了したのですが、多くのご要望があり、このたびリニューアルも兼ねてあたらしく撮りおろしました。
【内容の一例】
●なぜ手術をするのか?
手術しなかったらどんなことに?
●手術後の感想 ☆良かったこと、
良くなかったこと☆
●去勢、避妊のメリット、デメリットを
詳しく解説
●発情ストレスは完全に無くなるか?
●病気予防になるの?
●肥満になるのか?
●攻撃的な性格は変わるのか?
●好ましくない行動は変わるのか?
●発情期のメスに反応しなくなるか?
他
こちらの動画も御参照ください↓