
急に暑くなった初夏のある日…
犬や猫はヒトの様にダラダラと汗をかかないから、
体温調節がヒトほど得意ではないと学んだAさんは、
愛犬のマロンちゃんを熱中症にしないよう、
ドアを閉め、
エアコンのスイッチを入れました。
すると風を浴びたマロンちゃんは
あわてて部屋から出ようとするではありませんか!
「熱中症になるから出ちゃダメ!」
しぶしぶマロンちゃんはその部屋で過ごすことになりました。
そして、なんとその晩、突然体中に湿疹が出始めたのです…。
慌てて夜間動物病院に駆け込み
症状を抑える処置をしていただきました。
そして、ハッと飼い主さんは気付きました。
「これって、エアコンのせい?」
気になって原因療法に取り組んでいる動物病院の診療を受けたところ、
「これはすごいカビの量ですね…。
エアコン掃除しないで使いませんでしたか?」
と、霊能力者のようにピンポイントな質問をされました…。
「なんでわかったのですか?」
「犬の身体を調べてそうかなと思いました。」
こんな話が
【毎年】
あるのです…。
ですから、
【エアコンの掃除をしてから使ってくださいね】
と情報発信しているのですが、
何かが起こらないと行動しない方が多く、もどかしく思っています。
そもそも、
エアコンの掃除はしないといけないのでしょうか?
エアコンクリーニングをしないと…
エアコンの中でカビや雑菌等が増え、
それらが冷気と一緒に室内に放出され、
その菌やカビ、ホコリなどを吸い込み
いろいろな不調につながる…
実際、掃除をしないエアコンを作動させてから
●飼い主さんの咳が止まらない
●ペットが咳をし出した
●目やにが…
●涙焼けが…
●皮膚に湿疹が…
●鼻水が…
●鼻づまりが…
というケースを毎年診療で経験します。
原因を探って取り除けばいいだけの話なのですが、
わかっているなら、
そうなる前に対処しませんか?
その方が楽なのに…と思うのです。
では、なぜエアコンは汚れるのでしょうか?
エアコンが汚れるわけ
エアコンが湿る
↓
湿ったところにホコリ等が付着する
↓
菌やカビが付着する
↓
菌やカビが増殖
↓
菌やカビが冷気と共に部屋中に放出
されるのだそうです。
では、家の中でエアコンが汚れやすい部屋はどこでしょうか?
エアコンが汚れやすい部屋
1)キッチン・リビング
2)よく使う部屋
3)キンキンに冷やしている部屋
だそうです。
1)キッチン・リビングは、
換気扇よりもエアコンの方が吸い込む力が強い
↓
調理で舞い上がった油がエアコンの方に移動
↓
エアコンに油が付着
↓
エアコンがベトベト
↓
ベトベトしたところにホコリ等が付着する
↓
菌やカビが増殖
↓
菌やカビが冷気と共に部屋中に放出
となるのだそうで、エアコンが最も汚れている部屋だそうです。
2)よく使う部屋
は、当然汚れるでしょうということですね。
3)キンキンに冷やしている部屋
これは、
外気と内気の温度差が激しい
↓
結露する
↓
エアコンが湿る
↓
湿ったところにホコリ等が付着する
↓
菌やカビが付着する
↓
菌やカビが増殖
↓
菌やカビが冷気と共に部屋中に放出
という流れです。
ですから、独り暮らしならなおさらエアコンの掃除はしておきたいものです。
「でも、我が家のエアコンは自動洗浄機能付きですから、大丈夫です♪」
と思われている方はいらっしゃいますか?
では、【どこを自動洗浄】するのかご存じでしょうか?
エアコンの自動洗浄機能で綺麗になるところとは…
エアコンの「自動洗浄機能付き」というと、
【一切のお手入れがいらない!】
ように感じられませんか?
実は、この機能できれいになるのは
【フィルターだけ】
です。
先程簡単に書いた
【エアコンが汚れるプロセス】
をもう少し詳しく書きますと…
エアコンが汚れるプロセス(もっと詳しく)
フィルターの網目を通過するほどに
とても小さなホコリや、カビの胞子は、
エアコン内部にある熱交換器に到達します。
エアコンの冷房運転時には、
【熱交換器】
に結露が発生します。
その結露(水分)と付着してたまったホコリをエサに
【カビが大繁殖!】
フィルターの「奥」の
エアコン内部では
カビが大量発生!
という事態になっているのです!
そこで質問です!
自動洗浄機能が付いているエアコンは
クリーニングしなくても大丈夫ですか?
正解は…
===
フィルターは掃除しなくてもいいかもしれませんが、
エアコン内部は定期的に掃除をしないとダメです!
===
ということです!
===
でも、やっぱりお金もかかるし、
スプレータイプでエアコンの汚れを落とす市販品があるから、
それを使ってみるのはどうでしょう?
===
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
その解説をする前に、エアコン洗浄ってどうやるのかを見てみましょう!
エアコン掃除ってどうするの?
お恥ずかしながら私が築14年の中古住宅に引っ越して来た(2009年)一年後の画像をご紹介いたしましょう。
こんな外観のエアコンですが、

カバーとフィルターを外すとこんな状態!
冷気が出てくるところがカビだらけ!!
こんなものが部屋中にまき散らされるのです!!
本体カバーの裏!

本体!

これ、フィルターです!

これ、エアコンの奥です!!

まずは、フィルター類の洗浄です!

こびりついた汚れやカビを落とす溶剤を噴霧します。

次に高圧洗浄です。

こんな色の水が大量に出てきます。

バケツにはこんなに溜まります。

油舞い散るキッチン・リビングのエアコンの汚れはこんな感じです。

落ちてくる液体の色が違います!

こんな汚れを通過した空気を部屋中にまき散らす…
いかがでしょうか?
話は戻りますが、このようにエアコンの洗浄は
1)特殊な溶剤をかけて汚れを浮かせ
2)高圧洗浄する
が基本です。
では、自分で出来る洗浄スプレーはどうでしょうか?
自分で出来るスプレータイプは?
簡単に言うと、
●掃除できるのはアルミ製の冷却フィンだけ!
●結露が生じる肝心のエアコン内部は洗浄できない
●こびりついたホコリにスプレーが付着するとさらにホコリが付着しやすくなることがある
●洗浄液や落ちた汚れが排水ホースに入り、排水ホースのつまりの原因に
●旧式のエアコンだと、元々劣化していた部品に洗浄液がかかり、部品が壊れることがある
結局、安く済ませようと思って洗浄スプレーにしたら、エアコンが壊れて新規購入…
かえって高く付くことになることがあるのだそうです。
ですから、私はこの記事をお読みになったあなたが損をしないためにも、業者さんにお願いして洗浄することをオススメします。
ちなみに、業者さんに掃除をしていただいた状態を維持するのに、多少役立つのが洗浄スプレーだと考えておくと良いと伺いました。
きちんと掃除しましょう!
ということで、
エアコンはきちんと掃除をした方がいいと思うのですが、いかがでしょうか?
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ペットアカデミーでは、エアコンに限らず、多くの視点で、犬猫の不調の原因を考えます。